ある日、新聞社に匿名のファックスが届く
大学新設計画に関する書類と謎の羊の絵
発信元を探る女性記者
情報操作するよう命じられるエリート官僚
計画の裏に隠された秘密とは?
松坂桃李が演じるエリート官僚が務める内閣情報調査室は
実在するものの取材がまったくできなかったという謎の組織なので
あそこで行われてた情報操作的なところはフィクションですが
実際にあった官僚による公文書改ざん問題と関係官僚の自殺や
レイプを告発した被害者女性に対するセカンドレイプなどが
形を変えて描かれているので
フィクションであることを忘れてしまいそうになります
本当にこういうことしてるんじゃないかと疑いたくなります
内容も演出も雰囲気も暗めで重め
やりきれない気持ちでいっぱいになるけれど
でもこの映画を見たことにより
実際の事件の方に興味がわいて
ちゃんと調べたくなります
なのでそれだけでこの映画を作った意味も、見る意味もあるかも
今年(2020年2月)のアカデミー賞で
最優秀作品賞/主演男優/女優賞の3冠を獲得した作品
なのにあんまり話題にならなかったのは
内容が反政府っぽいから宣伝されにくかったのか
それとも単に演出が地味すぎるからかな?
女性記者役は韓国出身のシム・ウンギョン
アメリカ生まれの日系人という役でしたが
なんでそういう設定なのかな?と思ったら
引き受けてくれる女優が誰もいなかったからとか
確かに反政府的ではあるけれど
それでも関係なくアカデミー賞取れるなら
この役やりたかったとくやしがっている女優が
実はけっこうたくさんいるのかも
私的には松坂桃李の上司役の田中哲司に
助演男優賞あげたい感じです
ものすごくこわいよー