2021年3月20日土曜日

映画「LION/ライオン ~25年目のただいま~」

実話を基にしたストーリー

 画像:映画.comより

インドの貧しい田舎町で
母と兄と幼い妹と暮らすサルー
ある日出稼ぎに行く兄に無理やりついていくが
兄とはぐれてしまう

迷子になり、数日さまよい
保護されたものの住所も母親の名前すらも言えず
なすすべもないまま
養子としてオーストラリアへ行くことに

 画像:映画.comより

幸い裕福な夫婦に引き取られたサルーは
何不自由なく大人になった

ある日、知り合いになったインド人の友人宅で
昔食べたことがあるなつかしいお菓子を見つける
それをきっかけにさまざまな記憶がよみがえり
あの日はぐれた兄と
故郷にいるはずの母を探したいと思うように

25年前は不可能だったことが
今はインターネットで、Google Earthで可能になった
自分を探しているかもしれない兄や母への思い
ただそれと同時に、実の兄や母を探すことは
育ててくれた両親への裏切りになるのでは?と
罪悪感で葛藤する

母とサルーの再会シーンはとても感動的です
実の母と育ての両親の対面も

そしてサルーの幼少期を演じた子の
吸い込まれそうな瞳が印象的でした
反則級にかわいいかったです💖

タイトルのLIONの意味は最後の最後でわかります
お見逃しなく😉

Amazon Prime Video

2021年3月6日土曜日

本「漁港の肉子ちゃん」西加奈子著

明石家さんまプロデュースで
大竹しのぶが"肉子ちゃん"の声を担当することで
話題となっているアニメ映画
その原作を2015年に読んだときに書いた感想です



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"肉子ちゃん"はもちろんあだな
本当はキクコさん
漁港にある焼肉屋さん<うをがし>で働いている
丸々太っているからみんなに肉子ちゃんと呼ばれている
肉子ちゃんは娘と二人暮らし
美人で頭の良い女の子
娘の名前もなぜかキクコ
母は菊子、娘は喜久子
物語はこの娘の視線ですすむ

前半は娘の現在の生活の話
母との生活
クラスメイトの女子同士の戦い
ちょっと変わったクセのある男の子
突然現れた雑誌のカメラマンへの憧れ
かっこいい女・マキさんの東京での過去 云々

後半は肉子ちゃんの過去と秘密
泣かせる話なんだけど、泣けない
肉子ちゃんが泣かせてくれない
みんななぜか笑ってしまう

そんなお話でした

この本は、男性のお友だちから
「女性が読んだ感想が聞きたい」
というリクエストがあって読みました
確かに女の性(サガ)ってやつがぎゅっとつまった1冊
小学生女子のいじめともケンカともつかないようないざこざは
"女の子"を経験したことがある人なら
きっと誰でもチクチク感じる場面と思う
キクコ、マリアちゃん、金本さん、その他のとりまき
どの子の立場も気持ちもそれぞれなぜかよくわかる
ああはなりたくない、巻き込まれたくないと思いつつ
その場の状況でどの子にもなり得る
それが女って生き物なのかも

でも全体的にぜんぜんドロドロした話じゃなくて
意外にさらっと読めてしまいます
それはきっと肉子ちゃんのおかげ
肉子ちゃんのキャラがキョウレツだけど憎めなくて
すべて許せちゃう
というか、逆かな
肉ちゃんがそばにいるだけですべてが許される気がします
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劇場アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」
今年6月11日公開だそうです

  劇場アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」公式Twitterより

2021年3月5日金曜日

映画「男と女」

「あの子がいないと
 世界が終わると思っていたのに...」

冬のフィンランド
自閉症の息子をもつサンミン(チョン・ドヨン)
初めて泊りがけのキャンプに参加する息子が心配で
隠れてついていきたいと指導員に詰め寄るが
それでは意味がないと諭され
イライラとたばこに手を伸ばす
火を借りるために声をかけた男性は
同じく娘を見送りに来ていたギホン(コン・ユ)
偶然同じ韓国人だった

 画像:映画.comより

息子が心配でならないサンミンを
ギホンがキャンプ場近くまで送ってくれることになるが
途中雪で足止めされてしまう
雪に閉ざされた空間
厳しくも美しい自然の中
図らずも日常から切り離されたふたりは
母でも父でもなく、妻でも夫でもない
男と女になる

名前も名乗らず、二度と会わない...はずだった

8か月後、韓国
日常に戻り仕事をするサンミンの前に
ギホンが現れる
偶然?と尋ねるサンミンに
どうかな...とあいまいに答えるギホン

会ってはいけない
会わずにはいられない

サンミンとギホン
それぞれの夫と妻
そしてそれぞれの息子と娘
この男と女の対比
目の前の相手を思う気持ち
目の前にいない相手を思う気持ち
ことばにならない思い
すべてを支配する無言の訴え

この映画のコン・ユは優柔不断で頼りなげ
優しすぎるがゆえにあいまいな返事をくりかえす
少し情けない感じで
最初はあれ?こんな感じだっけ?と思いましたが
それでもどうしようもなく惹かれてしまう
魅力というか色気というか
抗えない何かを発していました
女優さんはチョン・ドヨン
この方もそこはかとない色気が漂っていて
演技がすごいのか監督がすごいのか
何とも言えない空気感でした

日常に疲れすぎて
疲れていることにすら気づかずにいたふたりが出会う
疲れていた日常に気づいてしまったときに
日常に戻れるのか...

そんなお話

 画像:映画.comより

公開:2017年2月

2021年3月2日火曜日

映画「望み」

「何もしなければ
 何もできない大人になるだけだ」

怪我でサッカー部を辞めて以来
やる気をなくして反抗期状態の息子に
父親が投げたことば

ある日、夕食後に出かけた息子が
翌日の朝になっても帰ってこない
心配していたところに
テレビのニュースが飛び込んでくる
高校生男子の遺体発見
そして家に警察が訪ねてくる
遺体は息子ではなかったが
被害者の周辺で少年3人行方不明になっていた
現場から逃走した少年2人と
もう1人の行方不明の少年

息子はその3人のうちの1人だった
逃走した2人なら加害者であるが
もう1人なら殺害されている可能性が高い
息子は加害者か、被害者か

無責任なマスコミ報道
不確定な情報に振り回される世間
息子は犯人扱いされるが
どうしても加害者とは信じられない父と
たとえ加害者でも生きていて欲しいと願う母

父親は堤真一、母親は石田ゆり子
息子と妹に岡田健史と清原果那なのですが
中3と高1の兄妹には見えないのがちょっと難点
演技にもストーリーにも問題ないのですけどね
それから雑誌記者の松田龍平と
無駄にかっこいい刑事の加藤雅也の使い方が
少々もったいない気がしました。出番少なすぎw

親であること
すべての真相が明らかになったときに
母が雑誌記者語ったことが
きっと"親"という存在の本質

公開:2020年10月

 画像:映画.comより


映画「望み」公式サイト

2021年3月1日月曜日

映画「ユ・ヨルの音楽アルバム」

放送 恋 そして飛行機
この3つの共通点は?
スタートする時
一番 パワーが要る

1994年10月1日
こんな言葉でラジオの新番組がスタートした
ラジオDJユ・ヨルによる「音楽アルバム」
それをパン屋さんの店内で聞いたヒョヌがつぶやく

奇跡だ…

その日少年院を出たヒョヌ(チョン・ヘイン)が見つけた奇跡
アルバイト募集の張り紙を見て店で働きたいというヒョヌに
パン屋の娘ミス(キム・ゴウン)は戸惑うが
ミスが"姉"と慕うパン職人ウンジャは受け入れる

つらい過去を隠したいヒョヌが
少しずつ硬い殻を破り始めたころ
店に現れる昔の友人たち
ヒョヌは彼らと出かけたまま姿を消してしまう

その後、奇跡のような再会と
悪夢のような別れを繰り返すヒョヌとミス
そんなふたりを見守るように
いつもと同じ時間に音楽とメッセージを流すラジオ

ユ・ヨルさんは実在のラジオDJだそうです
ご本人もちょこっと出演しています
彼のラジオ番組が最後までいい仕事しますw

ちなみに
韓国では刑務所や警察の取り調べを終えて出てきた人に
豆腐を食べさせる習慣があるそうです。
映画の冒頭で、ヒョヌは"豆腐"を探して店に入ってきます。
そこでミスとウンジャはヒョヌが少年院帰りだとわかるシーンです。
最初に映画を見たときは知らなかったので
なぜ少年院帰りとわかったのか不思議だったのですがが
この"豆腐"がカギでした。

2019年製作

予告編 - Netflix

映画「ユ・ヨルの音楽アルバム」Netflix公式サイト




ドラマ「地獄が呼んでいる」(全6話)

ある日突然 なんの前触れもなく目の前に現れる顔 その顔がこう告げる 「お前は○○後の××時に死ぬ  そして地獄へ行くことになる」と その予告から死までの時間は人それぞれ 数年後の人もいれば、ほんの数十秒後の人もいる 予告された時間になると 3体の怪物のような使者が現れ 対象者を暴...