2021年8月15日日曜日

映画「浅田家!」

 「弟は なりたかった写真家になった
  そう 家族全員を巻き込んで」

という兄のつぶやきで始まるこの映画は
実在する写真家・浅田政志(あさだまさし)の物語
政志役は二宮和也、兄を妻夫木聡が演じています

映画「浅田家!」予告編


きっかけは写真学校の卒業課題

「一生であと一枚しかシャッターが切れへんとしたら
 お前は何を撮る?」

そう問いかけられた政志の頭に浮かんだのは家族
子供の頃、父と兄と政志が同時にけがをして
看護師の母のところに全員集合
その嘘みたいな状況にみんなで大笑いした記憶
そのシーンを再現すること
ノリノリの両親としぶしぶの兄の協力で
政志が撮った渾身の一枚は最高賞の学長賞を取る
当然そのままプロになるものと誰もが期待していたが
卒業後の政志は定職にもつかずパチンコにあけくれる
家族の心配はわかっているが
何を撮りたいのかわからない

父はなりたかった自分になれたのか?
母はなりたかった看護師になった
忙しく働く母の代わりに父が家事を引き受け
ふたりの息子を育てた
それが自分の誇りだと言う父
政志は問いかける
「父ちゃん、本当は何になりたかったん?」 
父の答えは「消防士」だった
その夢をかなえるため
政志は消防車と消防服まで借りて
(借りたのは兄だがw)
本気のコスプレをして家族写真を撮った

この消防士を手始めに
レーサー、極道、海女さん、サッカー日本代表
戦隊ヒーロー、泥棒、酔っ払いと
家族全員であらゆるもの扮して写真を撮り
撮りためた写真で写真集を作り
それで勝負に出る決意をする

「浅田家!」と銘打った写真集は
最初は鳴かず飛ばずだったものの
写真界の芥川賞と呼ばれる木村伊兵衛写真賞を受賞する
それを期に、政志は"家族写真"のプロとなり
日本全国から依頼を受けて家族写真を撮るようになる

そんな時、東日本大震災が起きる
政志は写真を撮った家族を訪ねて被災地へ向かう
そこで出会ったボランティアの上田は
津波で泥だらけになった写真を集め
洗って家族に返す活動をしていた
政志もその写真洗浄を手伝ううちに
津波で父親を亡くした少女と出会う
少女に家族写真を撮って欲しいとせがまれるが...

前半は政志と家族の普通じゃない日常が
面白おかしく描かれています
政志と家族が全力でふざけてる姿が
おかしいけどうらやましい感じ
これみたらやってみたいと思う人が
きっとたくさんいるはずw

後半、政志が浅田家以外の家族写真を撮るようになると
だいぶ雰囲気がかわります
それぞれの家族のいろいろな思い
家族のあり方
家族写真の意味
そういうものが家族の数だけある

写真を手に取るとき
そこに見えるものだけじゃない
さまざまな記憶や思いがよみがえる
それが写真が持つ力なのかも

「浅田家!」公式サイト

公開:2020年10月



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